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朗読指導・キャリアコンサルタント【ことのはスクエア】橋本恵子

朗読指導・キャリアコンサルタント【ことのはスクエア】橋本恵子

朗読指導・キャリアコンサルタント
【ことのはスクエア】橋本恵子

 

ー橋本さん、こんにちは。今日は宜しくお願いします。

こんにちは。宜しくお願いします。

 

ーさっそくですが、『ことのはスクエア』さんのサービス内容を教えて下さい。

話し方指導を中心に、コミュニケーション全般について個人レッスンと法人向けの研修、さらに、キャリアコンサルタントの資格を活かして、キャリアの悩みにキャリア相談とキャリアデザイン研修で応えていけたらと思っています。私は、世の中は「ことば」で成り立っているというか、言い方を変えると、全てを繋ぐのが「ことば」なのではないかと考えています。自分が良いことばを話し、良いことばを聞けば、人生は豊かになると。それは地域でも職場でも学校でも同じなので、人生を豊かにする為の手段として、研修やレッスンをしています。

 

ーキャリア相談というのはどんな方が相談に来られますか?

今まで相談に来られた方には、地域活動をやっていきたいけどチームがなかなかまとまらない、というような相談や、専業主婦で子供が3人いて自分の力をもっと地域や仕事に活かしたいけど、なかなか一歩踏み出せないという相談だったり。また、仕事で「管理職になれ」と言われたけれど、なかなか勇気が出ない、という相談もありました。

キャリアとは、仕事だけでなく人生そのものです。悩みを抱える方に「こうするといいよ」とアドバイスや解決をするのではなくて、話していくうちにご本人がどうしたら良いのか自分で気付いていく・・・そのきっかけをお渡しするのがキャリア相談だと思っています。仕事に限らず、子育てや地域との折り合い、定年後の生き方など、人生にはいろいろな悩みがありますよね。そんな悩みも、誰かに聞いてもらう事で頭が整理される事があると思うのですが、私はそんな手助けが出来たらと思っています。

 

ーなるほど、キャリアと言っても一概に『仕事』だけではない、ということですね。これまでどんなお仕事をされてきて、『ことのはスクエア』として独立することになったんですか?

社会人としてキャリアのスタートは、アナウンサーでした。中学生の頃から「アナウンサーになるんだ」と心に決めていたので、大学でも放送学科を専攻し、運良くテレビ局に就職する事が出来ました。アナウンサーになって何がしたかったかというと、画面に出て喋ることよりも、実は取材の方が好きだったんですね。静岡に住む人達の暮らしや、生活していく中での想いを取材して、自分を通して伝えるということがすごく好きでした。

それを教えてくれたのが、入社2年目から5年間担当した「ズームイン!朝!!」という番組でした。ディレクターと一緒に自ら取材して、自分で伝える内容を考えて、最後はチーム一丸となって力を合わせて放送に臨むということが楽しくて、静岡のキャスターとして、自分の目で見たもの、耳で聞いたもの、身体で感じたことを「自分のことばで伝える」ということにこだわりを持っていました。その後、人事異動で報道記者になり、記者兼キャスターとして取材しながら夕方の県内ニュースを5年間担当しました。記者として取材、キャスターとして伝えることの両方をしていましたが、私にはやっぱり取材の方が面白かったんです。間違えずに読むことは技術なので、それは日々練習していれば出来ることです。でも、取材は毎日違います。同じということがありません。取材することにやりがいを感じていたので、ずっと報道現場にいたいと思っていたのですが、32歳で念願の子供を授かり、報道現場を離れて違う部署に行くことになりました。それが最初のキャリアの転機でしたね。

ーアナウンサーと報道記者を経て、別の現場に行かれたんですね。

子育てもあったので、どこかで「仕方がない」と思い込もうとする一方で、とてもやりたい事があるのにそれが出来ないジレンマみたいなものが、その後も退職するまでずーっとありました。それでも、性格的に「つまらないと思う」ことや「つまらない空間にいること」が大嫌いなので、どの部署に行っても、最初は全く興味のないことや単調で嫌気がさしそうなことも「見方を変えれば楽しめるはず」と、その場でその都度自分の出来ることを探し、楽しい場を創ることに力を注ぐ毎日でした。振り返れば28年の会社員生活で、いわゆる「現場」にいたのは僅か10年ちょっとで、後半20年近くは、テレビ局の裏方仕事をしていました。息子が3歳半~6歳までは子連れで転勤もしましたし、アナウンス室長として若手指導に取り組んだこともありました。最後は子会社で、管理職を経験させてもらいました。

 

ーそうなんですね。色んな業務を経験されていると思うのですが、その中のどの仕事が朗読指導やキャリアコンサルタントに繋がったんですか?

28年の会社員生活では思いがけない人事異動もあって、その都度、自分の働き方を考えました。そうしてキャリアに躓いたり、立ち止まったりする度に『自分と同じ悩みを持つ人が、他にもいるんじゃないか?』 『そういう人たちに何か必要な物はないかな?』などと思うようになりました。総合職から地域限定職に転換して転勤先の東京から静岡に戻ったのが40歳でしたが、その頃から、興味のあることを手あたり次第学び始めました。コーチング、ドリームマップ講師、ワークライフバランスコンサルタントなど学びをコツコツ形にする中で出会ったことの一つが「キャリアコンサルタント」という国家資格でした。悩んできたからこそ当事者目線でキャリアに悩む方々に寄り添えるのではないかと思って、10日間の講座に通って、試験に挑戦して無事に合格しました。また、46歳の時には20代から憧れていた元NHKアナウンス室長の山根基世さんの「朗読指導者養成講座」を受講する機会に恵まれました。月に1度、1年間東京に通って山根さんから直接指導を受けました。その後も、講座での姿勢や場創りの力を認めていただき、アシスタントや講座修了生のフォローアップ講座を担当するなどして、今でも憧れの師匠の元で学び続けています。人生には無駄なことなんて一つもないんですね。

思えば30代は子育てしながら、どう解決したらいいか分からない問題にずっとモヤモヤしていましたが、モヤモヤ仲間と一緒にワーキングマザーのサークル「Win-Winプロジェクト」を結成しました。ゆるく長く続いていてもう14年目になります。これも社外に目を向ける絶好の機会になりました。そして40代は外に出て、とにかく自分の力を蓄える、看板を外しても出来る事=自分ならではのオリジナルコンテンツを増やすという事にアンテナを立ててきました。そうした経験を踏まえて、50歳という節目で独立することになったんです。

 

 

ー今仕事をされてるなかで心掛けていることはありますか?

変な言い方になってしまいますが、「偉ぶらないこと」、常に参加者や相談しに来て下さる方と「フェアであること」ですかね。誰に対しても否定はしないし、考え方の違いを楽しむことを大事にしています。長く生きているとつい決めつけてしまったり、「それは違うよ」と思わず言ってしまいたくなる場面って結構あるのですが、自分の中でそれはしないように心掛けています。自分の経験から「それはうまくいかないよ」と、つい先回りしてお節介で言ってしまいそうになるんだけれど、先回りしても良いことなんて何もないんです。今、その場でその人がどういう気持ちで、仕事や生活に向き合っているのかを丁寧に汲み取り、それがその方にとってどういう意味があるのかを考えてもらいます。絶対の正解なんて人生にはないんですよね。話し方指導も同じです。こうしたらうまくいくという正解はないんだということを、いつも頭に置いておくようにしています。そういう姿勢を貫くことで、相手と心が通い、その結果、ネットワークが自然と広がっていくような気がします。

 

ー今後の目標やプランなどはありますか?

まだ独立して日が浅いですし、走りながら考えて行こうと思っています。

目指しているのは「みんながことばを大事に出来る社会をつくること」です。みんなって何なの?って思うでしょうが、まずは自分の周りの人達が「ことばを大事に話して、聞く」ということが出来るように、しっかり向き合っていくことから始めます。一人一人の「ことばを大切にする気持ち」が繋がっていけば、誰もが認め合える社会、過ごしやすく生きやすい社会になるはずです。そういう社会を目指して、私が出来ることは、今まで通りトライ&エラーで、こんなことやってみよう、あんなことやってみようって試しながらコツコツやっていくこと、学び続けていくことなんだろうと。

 

ー独立したいけど悩んでいる方がいたとしたら、何と声をかけますか?

今日と明日だと、明日の方が確実に年をとっています。そう考えると、『またいつか』なんて一体全体いつ来るのって思いませんか?だから、やりたいことがあるならば、その時に動いた方がいいと思います。私の場合はたまたま50歳という節目でしたが、早かろうが年齢重ねてからであろうが、それぞれに意味があると思うので、やりたいことがあるならば、迷わず前に進めばいいと思います。

むしろ、この変化の時代、一つの所にいる事の方がリスクかもしれません。何かを捨てて無理に一つに絞る必要はないと思うんです。元厚労省次官で無実の罪で拘留された村木厚子さんが「あきらめない」という著書の中で、「1本の杭の上に立つのは不安定だけど、2本3本の杭があれば安定して立つことが出来る」と言っていたのですが、仕事と子育て、仕事と副業、仕事と地域活動もそうですよね。「仕事だけ」「子育てだけ」の1本では、その1本が崩れたらたちまち沈んでしまいます。杭はたくさんあった方が安全だし安心だし、何より人生を楽しめるんじゃないかと思います。「ことのはスクエア」も走りながら、静岡だけでなく全国各地に、様々な材質で様々な色の杭をたくさん立てていきたいです。

 

ー今日は貴重なお時間をありがとうございました。

橋本恵子・・・静岡のテレビ局でアナウンサー・記者兼キャスターなどのキャリアを積み、朗読指導・キャリアコンサルタントとして2019年6月に独立。

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ー今回撮影に協力してくれた場所ー

MARKET

過ごす“とき”にフォーカスしたヘアサロン「MARKET」。
シャンプー/ヘアワックスなどベーシックな商品に加え、
店内中央にはユニークなセレクトアイテムが多彩に並ぶ。
これまで培ってきたヘアデザインへの追求心はさらに大きく、
“わくわく”するサロンでの新たな過ごし方をここに。
どうぞ、ショッピング気分で心を躍らせてお越しください。

店名 MARKET(マーケット)
住所
静岡県静岡市葵区紺屋町3-14 2F
電話
054-221-8311
定休日 月曜日
営業時間 10:00~20:30
ご予約
MARKET ホットペッパー

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